年間で多額の医療費(生計を共にする家族全員の合算で原則10万円超)を支払った場合、「医療費控除」を確定申告することで税金の一部が還付されます。この医療費控除とふるさと納税の併用について解説します。

医療費控除はふるさと納税の上限額に影響する

医療費控除を申告すると、所得からその額が差し引かれるため、iDeCoと同様に課税所得が減ります。結果として住民税所得割額が下がり、ふるさと納税の控除上限額(限度額)も下がります。

一般的には、医療費控除で数万円の控除が発生した場合、ふるさと納税の上限額は数千円程度(控除額の約2〜5%程度)下がります。

ワンストップ特例が「無効」になる落とし穴

医療費控除を適用するためには、確定申告が必須となります。ここで注意が必要なのが、すでにふるさと納税で「ワンストップ特例申請書」を郵送していた場合でも、後から医療費控除のために確定申告を行うと、ワンストップ特例の申請はすべて無効化されるという点です。

確定申告書を作る際には、医療費控除だけでなく、ワンストップ特例を申し込んでいたふるさと納税の寄付金についても漏れなく「寄付金控除」として申告し直す必要があります。これを忘れるとふるさと納税の控除が一切受けられなくなるため、細心の注意が必要です。

セルフメディケーション税制との選択

ドラッグストア等で対象の市販薬(スイッチOTC医薬品)を年間1万2,000円超購入した場合に使える「セルフメディケーション税制」も医療費控除の一種であり、同様にふるさと納税に干渉します(併用不可、どちらか一方を選択)。

医療費が多かった年は、まず年間の医療費を確定させ、当サイトの「精密シミュレーター」に医療費控除額を入力して、正しく計算された上限額内でふるさと納税を行うようにしてください。